企業のX(旧Twitter)アカウント運用は、「無料でできるPR」として多くの企業が参入していますが、途中で発信のネタが尽きたり、フォロワーが増えずに放置されたりするケースが後を絶ちません。一方で、何十万ものフォロワーを獲得し、熱狂的なファンを形成している成功アカウントも存在します。成功している企業アカウントに共通する運用のコツについて詳しく見ていきます。
成功アカウントの共通点:「中の人」の人間味
企業アカウントが失敗する典型的なパターンは、「プレスリリースや宣伝しか投稿しない」ことです。Xのユーザーは「企業」とコミュニケーションを取りたいのではなく、「人」とのコミュニケーションを求めています。
成功しているアカウント(SHARPさんやセガさんなどが有名ですね)は、企業という看板を背負いながらも、「中の人」の個性や感情(嬉しい、疲れた、他社製品へのリスペクトなど)を素直に表現しています。この「人間味」こそが、ユーザーが親近感を抱き、応援したくなる最大の理由です。
効果的な運用テクニック
1. ターゲットとキャラクター設定の徹底
「誰に向けて発信するのか」を決めるだけでなく、「どんな性格のアカウントにするか」というペルソナ(キャラクター)を細かく設定しましょう。
- 口調は丁寧か、フランクか?
- 絵文字は使うか?
- 業務外の雑談をどれくらい混ぜるか? これらがブレると、ユーザーはアカウントに対して違和感を抱きます。
2. 「共感」と「有益」のバランス
投稿内容は、宣伝ばかりにならないよう「2:8の法則(宣伝2割、その他8割)」を意識するのが基本です。
- 共感を生む投稿: 「今日は月曜日ですね、頑張りましょう」「〇〇の作業、あるあるですよね」といった日常のつぶやき。
- 有益な情報: 自社製品の意外な使い方、業界の裏話、お役立ちTIPSなど。 これらをバランス良く織り交ぜることで、タイムラインに流れてきても邪魔にならないアカウントになります。
3. 積極的なアクティブコミュニケーション
投稿するだけでなく、他者の投稿に絡んでいくことも重要です。
- 自社名や商品名でエゴサーチを行い、言及してくれているユーザーに対して「いいね」や「リプライ(引用リポスト)」でお礼を伝える。
- 関連する業界の他社アカウントと、ユーモアを交えて交流する。 こうした双方向のコミュニケーションが、熱量の高いファン(アンバサダー)を育てます。
炎上リスクとの向き合い方
「中の人」の個性を出すことは、同時に炎上のリスクも伴います。 成功している企業は、決して「何でも自由に投稿している」わけではありません。事前に「政治・宗教・ジェンダーに関する話題には触れない」「他者を批判しない」「迷った時は上長の確認を取る」といった、厳密な運用ガイドライン(ソーシャルメディアポリシー)を策定しています。
まとめ
Xの企業アカウント運用は、一朝一夕で成果が出るものではありません。まずは「宣伝用スピーカー」から脱却し、ユーザーとの「対話の窓口」としてアカウントを育てていく姿勢が大切です。ガイドラインを守りつつ、自社らしい人間味のある発信を継続していきましょう。

